21年卒就職内定者の約7割が就職に「不安」。企業にできるサポートとは?
約8割の内定者が、入社前の心情として「不安・心配」と回答
新型コロナウイルス感染症拡大を受け、これまで「売り手市場」だと言われていた新卒採用に変化が起きている。このような中で内定を得た21年度卒予定者は、就職に対しどのような意識を持っているのだろうか。
はじめに、「社会人になるにあたってどのような気持ちが強いか」を最大3個まで尋ねた。その結果、「不安、心配な気持ち」が77.2%で最多、以下「嬉しさ、楽しみな気持ち」(54.3%)、「期待感」(53.1%)が続いたが、「不安な気持ち」が群を抜いて多いことが判明した。
不安に感じることは、6割以上が「自身の能力」、5割が「職場のメンバーとの人間関係」
次に、「入社に向け不安を感じていること」を複数回答で尋ねた。すると、最も多かったのは「自分の能力で仕事についていけるか」で69.2%に。さらに、「しっかりと成果を出せるか」も60.3%と、自分の能力に不安を感じている内定者が6割を超える結果となった。また、約半数にあたる49.4%が「職場のメンバーとうまくやっていけるか」を選択するなど、人間関係にも不安があることがわかった。
内定期間中に求めるサポートは「人間関係を築く機会」と「入社後に必要な知識・スキル」
最後に「内定期間中に会社から受けたいサポート」を聞くと、回答が4項目に集中。「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」(59.1%)と「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」(55.7%)の“人間関係構築の機会”と、「マナーや仕事の進め方など、社会人としての基礎を教えてほしい」(51.2%)と「業界の専門知識や専門スキルを教えてほしい」(50.5%)の“知識・スキル習得に関するサポート”の2軸が求められていることが判明した。前述の、「入社に向けての不安」とリンクする結果となっていることがわかる。
コロナ禍での採用活動で「オンライン化」、「個別化」などが進み、学生と企業の担当者、先輩社員などが一同に会する機会が得られないまま入社を迎える学生も少なくないのではないだろうか。内定者の不安に寄り添い、前向きな気持ちで入社を迎えられるよう、企業には手厚い配慮が求められそうだ。
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