少子高齢化により、国内において構造的な面から労働力不足が生じていることは周知の通りだが、グローバル人材の採用市場では、今どのような変化が起きているのか。バイリンガルのための転職・求人情報サイトDaijob.comを展開するダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社は、2018年12月末時点のグローバル転職求人倍率をまとめた。

（※本稿におけるグローバル転職求人倍率とは、2ヵ国語以上の言語において、ビジネスレベル以上のスキルを条件とする求人と、そのスキルを持つ求職者の需給バランスを算出したもの＜求人数÷求職者数＞である。）

■グローバル転職求人倍率

・2018年12月…2.13倍

（2018年11月…1.76倍）

2018年12月のグローバル転職求人倍率は、前月より0.37ポイント高い2.13倍になり、2018年度で初めて2倍を超える結果となった。求人倍率が大きく上昇したことで、求職者優位の採用市場がうかがえる。

■「業種別」グローバル転職求人倍率（カッコ内は前月比）

・製造業…3.25倍（↗）

・卸売業、小売業…2.95倍（↗）

・宿泊業、飲食サービス業…1.52倍（↗）

・金融業、保険業…3.59倍（↗）

・建設業、不動産業、物品賃貸業 1.26倍（↘）

・電気・ガス・熱供給・水道業…5.50倍（↗）

・運輸業、郵便業…1.11倍（↗）

・情報通信業…2.89倍（↘）

・医療、福祉… 4.00倍（↗）

・学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業…0.13倍（（↘）

・サービス業…2.17倍（↗）

・農林水産・鉱業 3.15（↘）

※ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社調べ

トップ3は「電気・ガス・熱供給・水道業（5.50倍）」、「医療,福祉（4.00倍）」、「金融業,保険業（3.59倍）」となった。

求人数が前月と比べて増加したのは、「卸売業、小売業」、「宿泊業,飲食サービス業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「運輸業、郵便業」、「医療、福祉」、「農林水産・鉱業」の6業種。

また、求職者数が前月と比べて増加したのは、「建設業、不動産業、物品賃貸業」、「情報通信業」、「農林水産・鉱業」の3業種であった。

■「職種別」グローバル転職求人倍率（カッコ内は前月比）

・エグゼクティブ/経営…0.67倍（↘）

・IT技術系…5.41倍（↘）

・電機（電気/電子/半導体） 技術系…6.13倍（↗）

・機械（自動車/プラント/ 精密機器）技術系…2.09倍（↘）

・メディカル/医薬/バイオ/素材/食品技術系…8.29倍（↗）

・建築/土木/設備/不動産技術系…0.91倍（↘）

・財務/会計…4.25倍（↗）

・総務/人事/法務…6.93倍（↗）

・事務系…2.56倍（↗）

・マーケティング/PR…2.74倍（↘）

・カスタマーサービス…1.82倍（↗）

・営業…4.68倍（↗）

・教育/トレーニング/語学系…0.29倍（↘）

・コンサルティング…2.71倍（↗）

・流通・小売/消費財/ファッション…1.67倍（↗）

・ホテル/レジャー/外食系/旅行…0.16倍（↘）

・医療/福祉/介護…0.50倍（↗）

・金融/銀行/証券/保険関連…1.22倍（↗）

・資産/不動産資産/不動産…1.00倍（↘）

・クリエイティブ（インターネット関連）…0.00倍（↘）

・クリエイティブ（広告/出版/放送/ 映像関連/その他）…1.50倍（↗）

・官公庁/団体/その他職種…0.21倍（↗）

※ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社調べ

トップ3は「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品技術系（8.29倍）」、「総務/人事/法務（6.93倍）」、「電機（電気/電子/半導体）技術系（613倍）」となった。

求人数が前月と比べて増加したのは、「機械（自動車/プラント/精密機器）」、「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品」、「建築/土木/設備/不動産」、「財務/会計」、「事務系」、「マーケティング/PR」、「カスタマーサービス」、「営業」、「コンサルティング」、「医療/福祉/介護」、「金融/銀行/証券/保険関連」、「クリエイティブ（インターネット関連）」、「クリエイティブ（広告/出版/放送/映像関連/その他）」、「官公庁/団体/その他職種」の14職種。

また、求職者数が前月と比べて増加したのは、「機械（自動車/プラント/精密機器）」、「建築/土木/設備/不動産」、「マーケティング/PR」、「コンサルティング」、「金融/銀行/証券/保険関連」、「資産/不動産資産/不動産」の6職種であった。