2021年卒の採用活動に関する調査結果。新型コロナウイルス感染症の影響は
7割が採用計画を計画通りに実施
最初に、新型コロナウイルス感染症拡大にともなう、21年新卒採用計画への影響について聞いた。その結果、最も多い回答が「当初の計画通り」で69.9%となった。一方、現時点で「下方修正する」と決定している企業は17.6%、「採用中止」が1.2%あることも明らかになった。
従業員規模別の回答割合を見ると、「下方修正する」との回答が最も多かったのが、300人以上999人以下の企業で21.4%となった。300人以下または1,000人以上の企業と比べて、やや高いことがわかる。
採用活動は「苦戦」がやや多く、就職環境の見方は「売り手」と「買い手」が拮抗
次に、現時点での採用活動における感触を聞いた。その結果、「大変順調」が3.7%、「順調」が24.8%となり、好感触を示す企業は合わせて28.5%だった。それに対して、「大変苦戦している」が7.2%、「苦戦している」が24.9%と、思うように進まない企業は合計32.1%となった。「順調」に比べて「苦戦」の回答数がやや上回る結果だ。
また、就職環境についての見方は、「元々売り手市場であり、その傾向が続いている」が47.7%、「売り手市場から買い手市場に変化している」が50.5%とほぼ同じ割合となり、企業の採用活動に関する見方が二分していることも伺える。
6割以上の企業がオンラインでの「セミナー」や「個人面接」を実施
続いて、採用活動の中でオンライン化したもの、またはオンラインでの実施を予定しているものについて尋ねた。その結果、「企業説明会などの自社セミナー」が63.1%、次いで「個人面接」が61.6%となった。「オンラインでは実施しない」は22.1%となり、約8割が何らかの採用活動をオンラインで実施している状況が判明した。
夏採用の実施予定企業は約4割、秋採用は約3割
また、2021年度卒の夏・秋採用について実施予定を聞いた。その結果、夏採用については「もともと実施予定」が31.1%、「コロナの影響で実施」が6.6%となり、合計で37.7%の企業が実施を予定していることがわかった。秋採用の実施を予定している企業は、「もともと実施予定」が21.7%、「コロナの影響で実施」が6.4%で、合計28.1%という結果となった。
2021年度卒者への採用活動の状況に関して、「当初の計画通り」とした企業もあるなか、新型コロナウイルス感染症拡大にともなう採用時期の変更など、何らかの影響を受けた企業も一定数あるようだ。企業には、今後の感染状況の変化に応じて、適切な対応を検討しながら採用活動を行って行くことが求められそうだ。
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