2021年4月施行「中途採用比率公表義務化」の認知度は約2割。企業・求職者のメリットとは

グローバル人材に特化した人材紹介会社のエンワールド・ジャパン株式会社は、2020年4月に「中途採用比率の公表義務化」に関する意識調査の結果を発表した。調査期間は2020年3月26日~30日。外資系企業・日系企業あわせて113社と、同社のサービス登録者1,275名から回答を得た。調査結果から、2021年4月施行予定の「中途採用比率公表義務化」について、企業側と求職者側の認知度や期待することが明らかになった。

中途採用比率は「成果主義文化」が根強い外資系企業に高い傾向

厚生労働省発表の「中途採用比率公表義務化」は、来年4月から、従業員規模301名以上の企業を対象に施行されるが、企業内での認知度はどのくらいあるのだろうか。


最初に、外資系企業・日系企業を対象に「現在の中途採用比率」を聞いた。その結果、外資系企業では「90%以上」との回答が52%で最多となった。一方で日系企業では「50~69%以下」が30%と最も多く、外資系企業の79%が中途採用比率5割を超えるのに対し、日系企業では62%と、外資系企業の中途採用比率の高さが際立つ結果となっている。



認知度の低さが課題となった「中途採用比率公表義務化」

次に、この制度自体を企業側が知っているかなど、認知度に対して調査をした。これに対し、「知っている」と回答したのは外資系企業全体で20%(従業員301名以上の企業のみでは21%)、日系企業全体では14%(従業員301名以上の企業のみでは17%)という結果となっている。外資系企業・日系企業ともに認知している割合は20%以下にとどまり、「中途採用比率公表義務化」に対する認知度の低さが今後の課題となりそうだ。



企業側に「メリットがある」と回答した企業は2割以下という結果に

また、「中途採用比率公表義務化」について「企業側のメリットはあるか」と聞いたところ、「メリットがある」と回答したのは、外資系企業が14%、日系企業が16%という結果となった。この施策について理解、認知はしていても、メリットが企業側にあるか、に対しては疑問を持つ人が少なからずいるということがわかる。



さらに、「メリットがある」と回答した企業に具体的な内容を聞くと、外資系企業の最多回答は「転職先を探す際の公平な情報提供の機会」の80%に対し、日系企業の最多回答は「求職者の応募を集めやすくなる」の67%となった。



企業側よりも求職者がメリットあり

次に、企業から見て「求職者のメリットはあるか」を尋ねた。その結果、外資系企業の42%、日系企業の46%が「メリットがある」と回答。外資系企業・日系企業とも、企業側ではなく、求職者にメリットがあると感じているようだ。



また、「求職者にメリットがある」と回答した企業に具体的な内容を聞くと、外資系企業・日系企業とも「転職の際に企業の体質を比較しやすくなる」が最も多く、外資系企業で79%、日系企業で71%という結果となった。



求職者の約5割が「メリットあり」と回答

ここからは、エンワールド・ジャパンが運営するサービス登録者の回答を紹介する。「中途採用比率公表義務化」について「求職者はメリットを感じているか」と尋ねた。その結果、「メリットがある」との回答が47%(外資系企業社員46%、日系企業社員48%)となり、求職者の約半数はメリットを感じていることがわかる。



「メリットがある」と回答した人に具体的な内容を聞いた。その結果、最も多い回答は「求職の際に企業の体質を比較しやすくなる」で、外資系企業社員が69%、日系企業社員が66%となった。



「中途採用比率公表義務化」が役立つ場面は「転職活動で企業を選ぶとき」が最多

また、「中途採用比率」の公表義務化され、役立つ場面はどこかを聞いた。外資系企業社員の回答で最も多かったのは「転職活動で応募企業を選ぶとき」で、「大変役立つ」、「役立つ」を合わせて72%となった。続いて「入社企業を選ぶとき」が合計63%という結果であった。



また、日系企業社員にも同様の傾向が見られる。「転職活動で応募企業を選ぶとき」が「大変役立つ」、「役立つ」合わせて74%、次いで「入社企業を選ぶとき」の合計が66%だった。



最後に、外資系企業および日系企業社員から得られた自由回答を紹介したい。


・「中途採用者公表義務化」が役立つ場面
「中途でも馴染みやすい職場環境かなど、企業文化の理解ができる」
「人材育成についての、企業方針の推測が可能」
「年齢に関わらず尊重し合える社風か否かの判断ができる」


・「中途採用比率公表義務化」に期待すること
「転職市場の流動性の向上」
「企業の情報公開の透明性」
「転職に対するネガティブイメージの払拭」
「年齢に関係なく経験を活かせる働き方の一般化」


「中途採用比率公表義務化」の施行が来年に迫っているなか、認知度や企業側が感じるメリットにはまだまだ課題があるように思える。求職者が感じるメリットを、企業側のメリットとして活かせるよう、求職者へのアピールの機会として捉えてみてはどうだろうか。

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