人事責任者100人に聞いた「RPA導入の現状と課題」 最も活用が進んでいる業務は「出退勤/勤怠管理・労働時間管理」

パソナグループが運営する日本CHO協会は2018年10月、人事部門の取締役・執行役員・部長・課長層の役職者100人を対象に、「RPAの導入と活用に関する調査」を実施し、結果を公表した。なお、CHOとはチーフ・ヒューマン・オフィサー=最高人事責任者を指す言葉。

近年、人事業務の効率化・高度化を実現するソリューションとして RPA(Robotic Process Automation)が注目されている。その導入状況について調べた。

・本格展開中……15%
・トライアルが完了し、本格展開の検討中……5%
・トライアル実施中……20%
・導入を検討中……30%
・未導入・未検討……23%
・よくわからない……7%


「本格展開中」、「トライアルが完了し、本格展開の検討中」、「トライアル実施中」を合わせると40%となり、導入済みの企業が4割となった。

ここからはRPA導入済み企業40社に対して質問している。

『導入しているRPAツールのタイプ』を聞いたところ、PC上で稼働する「デスクトップ型」が34%と最も多く、サーバー経由で実行する「サーバー型」が27%と続いた。一方で、「よく分からない」との回答も22%あった。

・デスクトップ型(各自のパソコンによる処理)……34%
・サーバー型(サーバー経由で、RPA実行専用パソコンによる処理)……27%
・デスクトップ型とサーバー型の併用……17%
・よく分からない……22%

RPAの展開にあたり発生した(発生している)課題について複数回答で聞いた。その結果、回答が多かった3項目を下記で紹介する。

・対象業務の選定に関する課題(16件)
・開発人材不足・開発スキル不足(13件)
・運用や統制・ルールに関する課題(10件)


RPAの展開にあたり発生した課題としては「対象業務の選定に関する課題」が最多。なお、こちらも「よく分からない」との回答が10件存在した。

『社内でRPAを展開する推進主体部門』についても聞いている。こちらも複数回答してもらい、多かった項目を3つまで紹介する。

・経営企画部門(17件)
・情報システム部門(16件)
・RPA専門の推進組織(10件)

(※40件中)

「経営企画部門」が17件で最多。「人事部門」は4件で、回答選択肢内で6番目であった。

続いて『社内でのRPA導入・展開方法』を聞いた。本設問では当てはまるものを一つ選んでもらっている。結果は下記の通り。

・経営層からのトップダウンによる全社展開……59%
・管理職からの提案をきっかけにした全社展開……15%
・現場主導による一部の部門内導入(全社レベルの展開には至っていない)……18%
・その他……8%


「経営層からのトップダウンによる全社展開」が59%で最多。「その他」では、「ビジネスとしての取り組みの中で社内にも展開」、「時代の流れ」といった回答が見られた。

『人事部門の業務におけるRPAの導入状況』(複数回答)では、上位3項目が下記であった。

・出退勤/勤怠管理・労働時間管理(12件)
・給与計算・社会保険関連(8件)
・採用関連(5件)

(※40件中)

「出退勤/勤怠管理・労働時間管理」への導入が12件で最多。一方で、「(人事部門の業務には)導入していない」との回答も15件にのぼった。

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