マイナビは2018年9〜10月、「マイナビ2019」会員のうち既卒者を対象に、「就職活動に関する調査」を行い、結果を公表した。（有効回答数：269名＜文系男子112名、理系男子51名、文系女子85名、理系女子21名＞）

在学中の内定率は53.1％と前年より3.8ポイント増加し、調査を始めた2012年度（17.5％）から6年間で35.6ポイント上昇した。

■『在学中に内定をもらいましたか？』

【はい】

• 全体……53.1
• 文系男子……47.8%
• 理系男子……45.9%
• 文系女子……58.2%
• 理系女子……73.7%

【いいえ】

• 全体……46.9%
• 文系男子……52.2%
• 理系男子……54.1%
• 文系女子……41.8%
• 理系女子……26.3%

既卒者の中でも、在学中に内定を獲得したにも関わらず、就職活動を行っている人の割合が増加している。

■『在学中に内定を獲得したにも関わらず卒業後に就職活動をしている主な事情』（上位3位まで記載）
1位：一度就職したが、退職もしくは在職しながら再度就職活動をしている……54.1%
2位：内定先の仕事内容が自分の希望する仕事とは異なっていたので辞退した……11.7%
3位：志望度の高い業界・企業への夢を捨てられなかった……9.0%

「一度就職したが、退職もしくは在職しながら再度就職活動を行っている」が54.1％（前年比21.2ポイント増）と半数を超え、いわゆる「第二新卒」の増加が目立つ。在学中に活動していなかった人も含めると、既卒者全体の22.8％（前年比10.3ポイント増）が第二新卒だった。

在学中の活動の反省点には、内定獲得者、未内定者ともに「自己分析が不十分だった」が多くあげられた。自身のやりたいことを明確にできなかったことに起因する、企業とのミスマッチの発生が考えられ、これを防ぐことが課題だといえる。

■『在学中の活動の反省点』（上位3位まで記載）
【内定獲得者】
1位：自己分析が不十分だった……51.3%
2位：業界研究・企業研究が不十分だった……40.7%
3位：面接対策が不十分だった……31.9%

【未内定者】
1位：自己分析が不十分だった……46.4%
2位：面接対策が不十分だった……42.3%
3位：業界研究・企業研究が不十分だった……33.0%

既卒者の調査時点での内定率は45.0％で、ここ数年横ばいとなっている。マイナビによると「現役学生の内定率は年々上昇し、8月末時点で83.4％に達していることと比べると、既卒者の活動は厳しいと言える。エントリー数や面接受験数も総じて現役学生より大きく下回る」という。

■『既卒者の現時点での内定率』（2018年10月時点）

• 2015年度……43.2%
• 2016年度……45.0%
• 2017年度……44.0%
• 2018年度……45.0%

今後については、内定者のうち72.7％が「内々定先に満足したので終了する（前年比10.1ポイント増）」と回答し、前年より満足度は高い。

■『既卒者の内定獲得者における今後の活動』

• 満足したので終了する……72.7%
• 不満だが活動は終了する……5.0%
• 不満なので続行する……7.4%
• 不満ではないが、他の企業も見たいので続行する……13.2%

インターシップを行う企業は年々増加傾向にある。本アンケートでも「マイナビ2019」会員の参加状況を調べている。

■『インターンシップへの参加有無』

• 在学中、卒業後とも参加した……1.9%
• 在学中には参加したが、卒業後は参加していない……29.7%
• 卒業後には参加したが、在学中は参加していない……2.2%
• 在学中、卒業後とも参加したことはない……66.2%

「在学中、卒業後ともにインターンシップに参加していない」割合が66.2％で最も高い。在学中の就職活動の反省点として自己分析の不十分さがあげられたが、インターンシップの参加率の低さも要因としてあげられそうである。

また、「既卒者を受け付けている企業探しに苦労した」と回答した割合は60.2％で前年より7.2ポイント減少した。まだ6割を超えるものの、企業側で新卒学生と既卒者の垣根が徐々にではあるが低くなっていることが感じられる。