スペシフィックが本社を移転し事業拡大、企業の障がい者雇用の促進を目指す。「障がい者と共に働くオフィス」の実現へ
「100人の障がい者と働くオフィス」を目指し、誰もが安心して働ける環境を共創
現在、日本全国の障がい者数は965万人を超えているが、2020年における障がい者雇用状況は57万人と、全体のわずか5%にとどまるのが現状だという。2021年3月に法定雇用率が2.3%に引き上げられ、従業員43人以上の企業では、1人以上障がい者を採用する必要があるものの、約半数の企業が未達成の状況となっているようだ。
このような状況のなか、スペシフィックでは障がい者向けの総合求人サイトの運営やサテライトオフィスの提供など、「障がい者雇用におけるインフラサービス」の整備を目指し事業を展開している。同社の運営する「障害者雇用バンク」では、「働きたい障がい者」と「企業」の双方にとってより良いプラットフォームを構築することを通じて、企業に対して障がい者雇用の必要性の啓蒙を行い、SDGsの達成に向けても取り組んでいるという。
今回、同社では事業拡大および社員数増加に伴い、「障がい者と共に働く環境を体現するオフィス」を実現するため、本社の移転を決定した。新たなオフィスでは、「障がいを持つ100人の方と働くオフィス」を目指しており、オープンなワークスペースやラウンジスペースなどの設置によって、様々な人が関わるなかでコミュニケーションが促進されるような設計になっているという。これらの工夫を通じて、誰もがより働きやすく、かつ安心して働ける環境を共に創造していきたい考えだ。
同社は今後について、「障がい者雇用のリーディングカンパニーとなって啓蒙活動を行いたい。さらに企業の障がい者雇用を加速させ、平等に機会が与えられる社会の実現を目指す。」との方針を示している。
多様な人材が活躍する社会を実現するためには、障がい者雇用をさらに促進させていく必要があると考えられる。障がいの有無に関わらず、全員が働きやすいオフィスの環境整備を進めることで、障がい者雇用率や定着率の向上を目指せるのではないだろうか。
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