新型コロナウイルス感染症拡大によりテレワークが急増。8割以上が生産性向上を実感するが、継続には課題も
テレワークによる生産性向上を実感する人が多数
昨今急激に注目を集めているテレワークだが、実施にあたりどのようなメリットや課題があるのだろうか。まず、「テレワークにより生産性は向上したか」と尋ねると、「とても上がった」が34%、「どちらかと言えば上がった」が52.4%となり、合わせて86.4%の人が「生産性の向上」を実感していることが分かった。
課題は「会社にある紙書類の取扱い」や「オフィス環境との差」
次に、「テレワーク実施による業務上の課題」について聞いたところ、最も多い回答が「会社にある書類を確認できない」で39.6%、次いで「自宅にプリンターやスキャナーがない」が36.2%という結果だった。これにより、オフィスと自宅などの物理的な環境の違いが、テレワーク実施のハードルとなっていることが推測される。また、「他人の仕事の進捗が把握しづらい」は35%となり、業務を可視化しにくいことに課題を感じる人もいるようだ。
6割以上が「書類関係のタスクでやむなく出社」の経験あり
さらに、テレワーク時に「オフィス保存の紙書類の確認の他、ハンコや書類等へのサインのために出社した経験の有無」を聞いた。その結果、「頻繁にある」が21.4%、「ときどきある」が42.8%で、合計64.2%の人が書類関連の業務のためにやむなく出社した経験があるという結果になった。書類のペーパーレス化やデジタル化は、テレワークの継続的な導入に向けて、解決すべき課題の一つと言える。
心理的な課題感は約4割が「同僚とのコミュニケーション」と回答
また、業務面の課題以外に生じる心理面や身体面の課題に関しても調査を実施。その結果、「同僚とのコミュニケーション」が38.4%と最多回答となった。次いで、「時間管理の難しさ」が30%、「仕事以外のことをしてしまう」が28.6%という結果だった。
9割以上が今後も「テレワークを継続したい」と回答
最後に、今後の就業形態としてテレワークを継続したいか聞いたところ、52.6%の人から「積極的に活用したい」との回答が得られた。「どちらかというと実施したい」の40.6%とあわせると93.2%の人が、テレワークの継続を望んでいることが分かる。実施する上での課題はあるものの、テレワーク経験のある人はそれ以上のメリットを感じている様子がうかがえる。
新型コロナウイルス感染拡大以前から、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方として、実施企業が増加していたテレワーク。書類のデジタル化やコミュニケーションツールの利用により、課題やデメリットをひとつずつクリアしていくことで、企業にとっても効果的な活用につながるのではないだろうか。
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