「中小企業の人事評価制度構築・運用に関する調査」 課題の1位は「評価者間で評価基準にばらつきがある」46.0%

人事評価クラウドサービスを展開するあしたのチームは2018年6月、「人事評価制度の構築・運用に関する調査」を発表した。自社で人事評価制度を構築・運用している会社の経営者20〜69歳を対象に行ったインターネット調査の結果となる(有効回答数は100人)。

外部のコンサルタントに頼まず、自社で人事評価精度を構築・運用する場合、どのような情報を参考するのだろうか。調査では複数回答で聞いており、最も多かった回答は「他社の経営者や人事担当者から得た情報」。54.0%にのぼり、半数以上の経営者が、コンサルタントとまでは言わないまでも、他社の経営者や人事担当者に相談していたようだ。他にも「本や雑誌から得た情報」(36.0%)、「フォーラムやセミナーで得た情報」(33.0%)という回答が多かった。


『現在の人事評価制度を構築する際に、どのような情報を参考にしましたか?』



※株式会社あしたのチーム調べ


参考にした情報のなかで最も役立ったものは、「他社の経営者や人事担当者から得た情報」(37.0%)、「外部コンサルタントから得た情報」(18.0%)、「フォーラムやセミナーで得た情報」(12.0%)の順で多かった。他社の経営者・人事担当者や、多くの企業の人事評価制度の実情を知る外部コンサルタントなどが持っている“生きた情報”が最も役立ったと感じる経営者が多いようだ。


『参考にした中で、最も役立った情報は何ですか?』



※株式会社あしたのチーム調べ


運用に当たっての課題については、「評価者間で評価基準にばらつきがある」(46.0%)が最も多く、2位でも「評価基準が曖昧である」(40.0%)と評価基準に関する課題が挙げられた。人事評価制度に統一された評価基準がない場合、評価者個人の判断に任されるため、評価者によって甘辛が出るなど評価にばらつきが表れがちである。

また、3位に「目標設定が曖昧である」(37.0%)とあるように、被評価者の目標設定が曖昧だと、当然、達成基準も曖昧になり、評価がつけにくくなる。


『現在の人事評価制度において運用の課題は何ですか?』



※株式会社あしたのチーム調べ


経営者が人事評価精度について、課題を抱えていることが分かったが、今後人事評価制度の構築や運用を外部コンサルティング企業に依頼することを「現在検討している」のはわずかに8.0%であった。ただ、「現在は検討していないが、いつかは検討するかもしれない」が32.0%おり、合わせて4割が外部コンサルタントへの依頼を視野に入れているようだ。


『今後、人事評価制度の構築や運用を外部コンサルティング企業に依頼することを検討していますか?』



※株式会社あしたのチーム調べ


本調査では、外部コンサルタントへの依頼を「検討している」、「いつかは検討するかも知れない」と回答した経営者に理由を自由回答で聞いている。一部を抜粋して紹介する

  • やはり同じ会社の人間が人を評価するのには限界があると思ってきている。好き嫌いで少なからず評価に影響があるのではと思う。(50代・兵庫県)
  • マイナス査定をつけたがらない上司が多く、差が出ないから。(60代・兵庫県)
  • 働き方が正しく報酬に反映する制度にしたい。(50代・東京都)
  • 人材流動化や専門職を採用するには必須であるから。(50代・埼玉県)
  • 助成金も活用していきたいと思っているため。(30代・岩手県)

働き方改革により従業員の働き方が多様化する中で、これまでのやり方では公正な評価をつけることが難しくなり、新たな人事評価制度構築の必要性を感じている様子がうかがえる。

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