評価は「業績」と「能力」を重視するも運用に際しては様々な工夫や困難も

企業に属するビジネスマンにとって最も気になるポイントの1つであり、モチベーションや成果に大きく影響することとなる評価制度。以前からあるMBOなどに加え、ノーレーティングやOKR、360度評価などの新たな手法も登場し、適切な評価制度を運用することは離職防止にもつながるといわれるようになっています。PRO-Q会員の所属企業では、評価制度をどのように取り入れ、また運用しているのか、アンケートで調べました。調査期間は2019年1月10日~2月12日まで。


取り入れられている評価の種類は「業績」と「能力」


最初に、『評価規定の中に取り入れている評価種別(種類)を選んでください』と質問し、複合的に運用している場合は、選択肢の中から複数選択してもらいました。その結果は、トップは「業績評価(対象期間における成果で評価)」(78%)、次点は「能力評価(スキルや知識などで評価)」(71%)となり、「業績」と「能力」が評価種別として多くの企業に取り入れられていることがわかりました。


取り入れられている評価手法は「MBO」


次に、評価に際してどのような手法が取り入れられているかを尋ねました。『評価規定の中に取り入れている手法を選んでください』との質問に、当てはまるものをすべて回答してもらったところ、トップは「MBO」(34%)、それ以外の手法については「その他」を除いて20%以下にとどまりました。ただし、非メーカーは、「MBO」の回答率がメーカーの約2倍(40%)となっています。また、コンピテンシー評価や360度評価についてもメーカーを上回っています。非メーカーが、メーカーと比較すると、様々な基準を加味して評価を行っていることが推測されます。


評価に際して注意しているのは「基準の具体性・透明性」と「目標のバランス」「等級・報酬テーブル」


『評価制度を構築・運用する中で特に注意している点』について、当てはまるものを複数選択してもらった結果は、「評価基準や指針の具体性・透明性」(51%)、「数字目標と行動目標(姿勢、プロセス)のバランス」(42%)、「等級や報酬テーブル」(41%)がトップ3となりました。ただし、この設問でも非メーカーは、メーカーと比較すると、「人事評価エラー(ハロー効果、近隣誤差など)の防止体制」と「評価者の教育・研修」の、評価基準以外のことについてもより多くの回答が得られる結果となりました。


最後に、評価基準に関する考えや成功・失敗事例、所感などについて、自由回答で意見をもらいました。その内容を、以下に抜粋して紹介します。


【客観性と公平性の確保が重要】

  • 評価者によって評価が変わるので、早急に改善すべきだ。(従業員数:1000名以上、サービス)
  • 管理職の主観がどうしても入ってくる。(従業員数:1000名以上、メーカー)
  • 作業自体が選べるわけでもなく、また個人単位では評価できないので、正当な評価ができているとは思えません。(従業員数:300~1000名未満、サービス)
  • 中小企業なのでトップマネージメント化していて、ブラックボックスとなっているのが課題。トップの負担も大きい。評価者の教育もできていない。(従業員数:300名未満、サービス)


【評価は厳密すぎないことが重要】

  • 転職前の会社は「何が何でも評価する。格差上等。」の会社でした。今の会社は7割が普通評価で2割が上位、1割が下位のゆるい評価です。でも人が人を評価するには限界があるので3割くらいの人やパフォーマンスに注目して評価するのがいいのかな、と感じています。(従業員数:300~1000名未満、サービス)
  • 被評価者が完全に満足いくものは構築できるはずもないので、誰が評価してもほぼ一定の結果が出る評価制度を構築していくことを目標に現在改定を進めている(従業員数:1000名以上、サービス)
  • 通常、会社の目標を各部署の目標に落として個人に落とすわけだが、ここが網羅的にならないから偏差が激しい。名選手名監督たらずということでマネジメントできないが、プレーヤーとしては最高な方への評価が難しい。チームはどうであれ個人だけ達成など不思議な現象がある。個人に落とすのではなく必ず1/3会社1/3チーム1/3自分個人の成績にする方がうまくいく。(従業員数:300名未満、メーカー)
  • 成果型の評価を導入しているが、実際は年功序列となっている。(従業員数:300名未満、メーカー)


【結局は「好き嫌い」になってしまう】

  • 人が人を評価しているので、完全な人事評価制度は無いと思う。弊社も評価制度を取り入れているが、結局は好き嫌いで最終的には判断している。(従業員数:300名未満、メーカー)
  • 評価制度はあるが、成果や貢献度ではなく好きか嫌いかで点数を付けている面が大きいので基準や水準が明かされず、公表できないしフィードバックも無いので成長に寄与しないし、組織の能力と成果向上に悪影響があり、形骸化し実施もしなくなっている末期的な状態です。経営の基本を学んで実行してもらわないと会社がつぶれそうですが、経営陣に危機意識や自覚が足りない。(従業員数:300名未満、メーカー)


【社員からの不満について】

  • 目標管理における、目標設定時の上司との「握り」が同じ理解でできないと、結果が出た際に評価に対する不満につながっているようである(従業員数:300~1000名未満、メーカー)
  • 評価基準などで一律に決めてしまう方法では評価の対象にならない社員が出て来ます。だからといって変えの効かない小さな会社の場合、能力の無い人もうまく使っていかなくてはならないジレンマがあります。(従業員数:300名未満、サービス)
  • 高評価した者ほど文句を言ってくる(従業員数:300名未満、サービス)
  • その個人に行動を、意識させ、数値や文章に反映させるのは、非常に難しい。特に、反抗的な社員や、あきらかな能力不足の社員の場合。対話して方向性の一致を試みるが、本人の受けと共に、社内全域に悪評が浸透していると、覆しにくい。(従業員数:300名未満、メーカー)


【調査概要】 アンケート名称:「評価制度の構築・運用」に関するアンケート
調査主体:PRO-Q編集部(ProFuture株式会社)
調査期間:2019年1月10日~2月12日
調査媒体:アンケートメディア 人事PRO-Q

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